七五三で神社に詣でる人は多いでしょう。
三歳、五歳、七歳を祝って神社に行きます。
袴や着物で着飾って、ちょっとした晴れ舞台です。
この七五三ですが、お祝いの儀式だと思っている人が多いようです。
しかし、本来は少し違います。
古来、病気などで子供のうちに亡くなる人が多くいました。
今と違って、ちゃんとした薬や予防接種などもない時代です。
流行り病はまだ弱い子供たちを襲い、簡単には大人になれなかったのです。
七歳まではまだ生死が確定していない、この世とあの世を行き来する不安定な存在と思われていて、七歳になって初めて人として認められて戸籍に載る、というような時代もありました。
そこで、ちゃんと育つようにと、七五三の風習が生まれたのです。
ですから、七五三にはお祝い的な面も確かにあります。
しかし、それ以上に厄払いの意味合いの方が、本来は強いのです。
三歳・五歳・七歳を子供の厄年として考えられている地域もあるぐらいです。
ですから、七五三で神社に参るときは、『これまで無事に育ってくれてありがとうございます』と同時に、『今後も大きく育ちますように』と祈りましょう。
そして、まだ小さな体に乗った厄を払うのです。
ちなみに、伝統的なお菓子屋さんなどでは、ちゃんとお祓いされた千歳飴もあります。
そんな千歳飴なら、厄を払うのに一役買ってくれそうですよね。