寺社などで願掛けを行うときは『どうか、お願いします』という気持ちで参拝するでしょう。
しかし、いざその願いが叶ったら、ちゃんとお礼をしていますか?
人は、祈願する際には『神様仏様』と頼りますが、いざ叶えば自らの力や偶然の産物だと思ってしまうところがあります。
中には、願掛けをしたことも覚えていなかったりもして。
『願解き』という言葉があります。
これは願掛けをした神仏に、お礼参りをすることです。
授かったお守りやお札を奉納したり、お礼として参拝したりします。
叶えてもらったのですから、お礼は当然ですよね。
授かったものはお焚き上げをしてもらいましょう。
そして『ありがとうございました』とお礼をするのです。
一般的には願解きをしないからと、祟られたりすることはありません。
神様は基本的には寛容ですから。
しかし、人としては感謝の気持ちを忘れるわけにはいかないでしょう。
感謝の気持ちが、人として成長する糧になるのです。
神様は寛容と言いましたが、例外の神もいます。
聖天様と呼ばれる神です。
この神様は、願いを叶える力が非常に強い神様です。
ただし、その分、人を選びます。
断ち物をして祈願すると、それを破れば災いが起き、願いが叶えば必ず願解きに行かなくてはなりません。
しかも、一生供養しなくてはならず、信仰を止めることができないのです。
聖天様に願掛けする際には、それらも考えて祈願するようにしましょう。
怒らせると最も怖い神様とさえ呼ばれているのです。
聖天様でなくても、基本的には、願掛けと願解きはセットで考えるようにします。
それこそが、人としてあるべき姿のはずですから。