選挙などでよく見かけるのがだるまの置物です。
選挙事務所などには必ずあるでしょう。
これも願掛けの一つです。
一般的には赤いだるまの張子で、目が白くなっています。
その片目に願いを掛けて黒目を書き入れます。
そして願いが叶ったとき、もう片方の黒目を書き入れるというものです。
元々だるまは仏教の禅宗開祖の達磨法師を模したものです。
それが今では宗派に囚われず、一般的に広まっています。
通常、左目から先に入れます。
片目を入れることで、命が吹き込まれるのです。
これは密教の『阿吽』という言葉から来ていると言われています。
『阿』というのは全ての始まりを、『吽』は終わりを差します。
だるまの左目が『阿』を、右目が『吽』を示しているのだそうです。
中には白目の中に黒い丸ではなく、それぞれの文字の梵字を書き入れる地方もあるぐらいです。
左目に黒目を入れて願い始め、叶えば右目に黒目を入れて終える、ということなのです。
ただし、正確に決まっているというわけではなく、選挙では右目から入れるのが多いようです。
願いが叶ったら両目を入れて、だるまを授かったところに奉納しましょう。
また、だるまの効能期限は、基本的には一年です。
一年経って願いが叶わなければ、奉納し、再度授かって命を吹き込みます。
だるまの両目を入れて奉納できるよう、願いを掛けるのです。