神社で絵馬と並ぶ願掛けアイテムといえば御守り。
最近の多くの神社は願掛けをオールラウンドに受け付けているので御守りもその数だけあります。
交通安全、家内安泰、安産祈願に忘れちゃいけない縁結びまで、とにかくさまざま。
形態も定番の金刺繍が入ったちりめん和生地に巾着スタイルだけでなくストラップがついていたりキーホルダーになっていたり、さらにはステッカーになっていたりして多種多彩です。
今ではお守りが願掛けアイテムになっていますが、その起源をたどると陰陽道の護符にたどり着きます。
護符とは神仏の加護が込められた札で、陰陽道の時代は妖怪変化や悪霊といった呪術的信仰も高かったため、それらから守る意味で護符が作られたという経緯があります。
そういえば陰陽師が扱う式神も普段は式札と呼ばれる和紙札の状態にあるので、これも御守りの一種といえるでしょう。
護符は家の中の神棚に祀るものですが、これでは外に出た時に厄災から身を守ることができないため、
袋に護符を入れて肌身離さず持ち歩いた、という風習が現代の御守りまで継承されています。
したがってお守りには神社の名前や経文、祀ってある神様の名前などが描かれたお札が入っていることが正統ですが、そこは形式に緩い神社、たとえステッカーでも神社の名前が入って入ればきっと、ご利益があるでしょう。