願掛けをする時、「神様、仏様」とよく耳にします。
願掛け、どちらにしたらいいのでしょう?
結論から言うとどっちでもいいし、両方に願掛けしても構わないのです。
日本は古来、八百万の神に代表されるように神道の国でした。
しかし西暦552年に仏教が伝来すると仏を「蕃神(ばんしん:隣の国の神という意味)」として崇めるようになります。
また神道は地域性と土着性が高く、全国的な普遍性がないことから仏教が統一的宗教として広まって行くと神道は仏教に歩み寄り、神様は仏教で解脱して神になったと説く神社が登場します。
また仏教も神道に歩み寄り、神道の神様を祀るようになりました。
これが神仏習合。
江戸時代に入ると神様は仏の道から神様になったのではなく仏は仮の姿という教えの神本仏述説が広まり、やがて明治時代に入ると神道国教化の目的から神仏分離令が発せられますが、時はすでに国際社会、西洋諸国が宗教の自由を認めろ(主にキリスト教ですね)という圧力から神仏分離令は明治10年に早くも廃止、代わりに新党は宗教ではないという見解が下されました。
つまり宗教家や政策によって神様と仏様がくっついたり離れたりしているだけで、いろいろな神様や仏様がいるということに変わりなく、したがって神社でも仏閣でも、どちらで願掛けしても構わない、ということですね。