とにかく簡単なラスベガスの結婚式。
なにしろダウンタウンには結婚式を挙げる教会がレストランのように集中してあり、しかもモーテルのような派手なネオンサインを掲げています。
教会の名前も趣向を凝らしていて「Welcome Cupid’s Wedding Chapel」なんてハートに矢の刺さったネオンサインのあるお茶目な教会もあります。
結婚式がエンターテイメントであることに国境はありませんが、誰のためのエンターテイメントであるのか、そこでボーダーが引かれます。
ラスベガスの結婚式は完全に2人だけのエンタメですね。
もっとも簡単な結婚式はハンバーガーショップでお馴染みのドライブスルー挙式でしょう。
車に乗ったままで結婚式が挙げられます。
絶叫マシーンウェディングとかエルビス・プレスリー(そっくりさんです)が立会人を務める結婚式もあります。
これだけ結婚式をエンタメにしているのはアメリカでもさすがにネバダ州だけでしょうけれど、結婚式が簡便に思えるのはそれだけ日本の結婚に対する手続きが煩雑だから、ですね。
アメリカには日本に相当する戸籍がありません。
日本に相当するのは個人的な住民票みたいなもので、生まれた時から個人として特定、家族としての関係を基本としていないからです。
むしろ、日本の戸籍制度は世界でも類を見ない稀な法律なんですね。
この家父長制度から生まれた戸籍があるため、これもまた世界で稀な夫婦同姓というやっかいな問題が生じているのです。
まあ、簡単に結婚できるということは簡単に別れられることでもあり、今さら戸籍制度を変えろ、とは言いませんが、結婚による夫婦同姓、なんとかなりませんかね?
これが原因で夫婦仲がこじれることもあるんですから。