支援要請者の気持ちを推し量るボランティアを

東日本大震災の際、被災地で支援活動を受ける高齢者が次のようなことを言っていました。

「支援してくれることは嬉しいし、ボランティアという人が来て、誰もが『頑張って』とか『また来ますからね』と言って励ましてくれるんだけれど、私ら、そういった人たちに毎回、同じことを言わなければならん。

支援しているんだからといって個人的なことを根掘り葉掘り聞くし、挙句、『もっと困っている人はいませんか?』と。

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ボランティアに来ている人のなかには、困っている人を助けることより、自分がどれだけのことをしたのかと実感したい人、ボランティアに参加したんだ、と自慢したがる人がいるんじゃないですか?」

ボランティア参加者には耳の痛い言葉です。

ボランティアは困った人に手を差し伸べることが行動の基本ですし、あくまでも自己満足の世界。

困った人の喜ぶ顔は見たいけれど、もし、なぜ喜ばないのか、という強要の意識が芽生えたら本末転倒になります。

これは災害ボランティアに限らず、身近なボランティアでも同じこと。

無償の奉仕とは、金銭などの物理的なことだけでなく、精神的なことも含まれているのです。

誰かに喜ばれるためにと考えず、礼を言われるのはオマケ程度に考えて望んでください。

本当に困っているところに手が届けば、礼は自然とついてくるのですから。

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