災害ボランティアは『時間や期限にあまりしばられない』『身近なところで活動できること』という高齢者が参加しやすいボランティアとは大きく違います。
災害地での活動は多大な精神力と肉体労働が要求され、甘い考えで参加したボランティアを打ちのめすほど。
災害直後であれば二次災害の危険もありますし、当然、食料や水などは不足しています。
実際、災害ボランティアに参加したけれど現地で倒れ、本来、被災者のための医療施設にボランティアが担ぎ込まれるという迷惑な事態も頻繁に起こっているのです。
被災地のために何か役に立ちたいという気持ちは理解できますが、その自己中心的な考えだけで望むと善意の押しつけになってしまうのが災害ボランティアの難しいところ。
高齢者が被災地に対して心を痛める気持ちは分かりますが、だからといって無理をしてまで災害ボランティアに参加してしまうとトラブルの原因になる可能性があることを覚えておいてください。
ただ、被災地の災害が一段落した後は高齢者でも被災者に対応するボランティアがいくつもあります。
たとえば被災地高齢者の話し相手、レクリエーションの指導や相手、入浴の手伝いや車での送迎など。
高齢者が災害ボランティアに参加するならば、災害直後の体力を必要とするボランティアは若年層や専門家に任せ、必要とされる時期になってから参加した方が賢明です。