朗読のボランティアもあります。
目が見えない人にとって、本は読みたくてもなかなか読めません。
点字の本もあまりないからです。
本や雑誌、新聞などは朗読されて、カセットやCDに録音し、視覚障害者の方々のもとへと届けられます。
図書館などにも置いてあります。
字を音に訳すということで、朗読ではなく音訳とも呼ばれます。
有名な本であれば既にあるのですが、それほど有名ではない本や新刊などはまだありません。
それらを読みたい人は、誰かが声に出して読んでくれるのを待っているのです。
ボランティアグループなどを通じて、この本を録音してほしいとリクエストがあることもあります。
録音ではなく、目の前で朗読してほしいという依頼もあります。
朗読とは、なかなか難しいものです。
読む側がその世界を理解していないと、ちゃんと読むことはできません。
それだけに奥が深いのですが、普通に目で読むよりも伝わりやすい場合もあるのです。
ただ、音訳という立場からは、余計な感情は入れずに音に訳すだけでいい、という考え方もあります。
本の活字はそれだけでは感情を持たないように、音訳も音にして伝えるだけでいいということです。
それも一理あるかもしれません。
どちらにしろ、必要なのは、聞きとりやすい声と、滑舌(かつぜつ)の良さでしょう。
それらに自信があれば、朗読のボランティア活動ができるはずです。