古いフィルムレンズを語る上で、オリンパス・ペンEEを欠かすことはできません。
1961年に発売され、「持ったその日から誰でも写真が撮れる」というコンセプトを元にして開発されたコンパクトカメラです。
単焦点レンズなのでシャッタースピードも絞りもすべてカメラが自動的に行ってくれるカメラで、これを機械式に行っているところが当時の日本のカメラの優秀性を物語っています。
このEE、じつは135フィルム(35mm)の横長サイズを2分割し、それぞれにワンシャッターできることが大きな特徴で、フィルム代の高かった当時、36枚撮りで72枚撮れる(いわゆるハーフサイズカメラですね)カメラとして一般消費者に広く受け入れられました。
ハーフサイズカメラはオリンパス・ペンが最初というわけではありませんが、135フィルムをハーフにすると当然、写りが悪くなることから普及モデルはあまりありませんでした。
このオリンパス・ペンEE、ズイコー28mmF3.5 というなかなか優秀なレンズをつけており、ハーフサイズでも画質を落とすことなくプリントできたことも人気のひとつです。
実際、このEEで撮影するとトイカメラのような曖昧な写真ではなく、鮮明な写真になりますので、フィルムの種類を代える、カメラ本体のフィルム感度をいじるなどしてトイカメラ風にしてくださいね。ちなみに中古カメラ市場ではキャノネットと同価格、5,000~6,000円で購入できます。