古いフィルムカメラでコンパクトなタイプはレンジファインダーと呼ばれるカテゴリーに属します。
ロモLC-Aやホルガ120シリーズもこのカテゴリーですね。
簡単に言うと撮影用レンズに連動して距離測定を行い、ピント合わせはレンズのピントリングを回してファインダーの中の二重像をぴったりと一致させるタイプのカメラです。
一眼レフはレンズの後ろにレフ(ミラー)を設置、その像を反射させてファインダーに映し込むため、どうしてもボディは大きくなりがちですが、このレンジファインダーはミラーがないのでコンパクトにできること、またシャッターを切る時にミラーアップがないのでシャッター音を小さくできるメリットがあります。
60~70年代は機械式一眼レフの価格が高く、レンジファインダーは安い価格で提供できたことから一般消費者へ大量に出回りました。
なかでもキャノンのキャノネットシリーズは発売後、2週間は持つといわれていた在庫が数時間で完売したほどの人気商品でした。
このキャノネットシリーズ、最終モデルまでは13タイプが発売されています。
シャッター速度を優先したオートマチックで、絞りをオートに設定、あとはファインダー内にある露出計に合わせてシャッタースピードを調整していけば適正露出を得られる簡単なカメラです。
スクエアなデザインは今でも十分に通用する形で、大量に販売されたことから中古カメラ市場でも5,000~6,000円という安価で購入できることが魅力です。