トイカメラのルーツが旧ソ連製?と首をかしげる人は多いでしょう。
でも、カメラの詳しい人ならピンと来るかもしれません。
じつは旧ソ連、カメラに関しては日本やドイツに並ぶほど歴史も長く、また生産量も多い国だったのです。
そしてそれらのカメラの多くはドイツや日本のコピー商品でした。
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もっとも、日本もカメラ創世記はドイツカメラを模倣していたので、人のこと、ではなく他の国のことは言えませんが。
ともかく、トイカメラのルーツとなったロモLC-Aは日本のコシナというレンズメーカーが1980年に発売したコシナCX-2をモデルにしています。
それならコシナCX-2がトイカメラのルーツになってもおかしくありませんね?
じつはコシナCX-2とロモLC-Aには決定的な違いがあったのです。
コシナは現在、カール・ツァイスやフォクトレンダーのレンズを作る一流のレンズメーカーで、1980年発売のCX-2もなかなかの出来栄えでした。
しかしそれをコピーしたロモLC-Aはコスト削減から構造を変え、しかも生産ラインに精密度がないため、1台ずつのクオリティが違い、さらにレンズの設計まで変えてしまったために画像周辺に極端な光量不足を発生させてしまいました。
もちろんCX-2にはそんな欠陥はありません。
しかし、そのフィルム周囲の光量不足が逆に持て囃され、「トンネル効果」とまで評価される存在になったのです。
当時の世の中、きちんと写るカメラは当たり前的存在、そんな中で欠陥とも言えるロモLC-Aは逆に独特の味が出せるカメラとして世界中に広まったのです。
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