古典というと、学校で無理やり勉強させられた退屈なものというイメージを持っている方も多いでしょう。
たしかに、呪文のような文法などは、聞いていて眠くなるものでしたよね。
でも、「サ行変格活用」が分からなくても、古典は十分に楽しむことができるんですよ!
例えば枕草子。「春はあけぼの」で始まる有名な序段では、各季節の美しい風景が述べられていますが、それは現代でも十分に通用するものです。
百人一首で読まれている歌の多くは、恋の歌です。
はるか昔の人も、恋に悩む心は同じだったと考えると、親近感がわきますよね。
中国の昔の詩である漢詩も、読んでみると身近な内容であることが多いのです。
「春眠あかつきを覚えず」という言葉は有名ですが、これは「春暁」という漢詩のはじめの部分です。
その後にまだ続きがあるのですが、その内容は春の眠りの心地よさに布団から抜け出せずにいる人のつぶやきなんです。
なーんだ、昔の人も同じだったんだ。
意味を理解してみると、そんな気持ちになります。
古典は、言葉の使い方が今とは違うために、難しい印象がありますが、書いている人は同じ人間です。
いつの時代も変わらない人の心を感じ取ることができる古典は、素敵なタイムマシンといえるかもしれませんね。