おせち料理には、それぞれ意味があります。
数の子は子孫繁栄、鯛は『めでたい』との語呂合わせ、金団は金運を願ってなどです。
その中にブリもあります。
ブリは出世魚で、出世を祈願してのものです。
ブリはその大きさによって、名前が変わります。
小さいときはワカシと呼ばれ、そこから成長するにつれイナダ、ワラサ、ブリと名前が変わっていくのです。
木下藤吉郎が羽柴秀吉を経て、豊臣秀吉になったように、江戸時代まで武士は元服や出世に伴って名前を変えていました。
それになぞらえて、成長するにつれて出世するように名前を変えていく魚を出世魚と呼んだのです。
他にもスズキやボラ、マイワシなども出世魚です。
これらの出世魚は縁起の良い食べ物として、おせちの他にも祝い事や神事などで出されます。
それを食して、出世を祈願するのです。
これらの魚は、特に高価なものでも珍しいものでもありません。
普通にスーパーなどで売っているものです。
なので、魚を買うときや外食で魚を食べるとき、迷ったら出世魚にしてはどうでしょうか。
自らの出世を願いながら食べれば、きっとご利益もあるはず。
ブリやスズキを見習って、自らも出世していきましょう。