獅子舞のユニークなインド流入説

今は失われた正月の風物詩、子供たちの遊びだけではありません。

獅子舞や猿回しも昭和の中期以降、すっかり見かけなくなりました。

正月になると笛と太鼓によるお囃子がどこからか聞こえてきて、やがて自分の家の前に近づいてくると唐草模様の胴に顔の大きな獅子が踊り、最後には中の人が表れて「おめでとうございます」と汗を流しながら言うと、家長がニコニコしながらご祝儀を渡すというのが獅子舞の習わしでした。

この獅子舞、伝統芸能として流派もあるほど古典的な土着芸能で、日本古来に生まれた説、インドから流入した説など発祥には諸説あります。

ユニークなのはインド流入説で、インドで人を食べてきた獅子が大和へ行こうとしたところ、それを察知した日本の神が狐を獅子に会わせ、「大和では人を食う代わりに悪魔を退治すれば食べ物が与えられ、悪魔祓いとして崇められるだろう」と諭し、狐を先導役として日本にやってきた、という内容。

これなら正月の行事として家の悪しき霊を退散させる獅子舞が成立し、家長もご祝儀を弾むというものでしょう。

インド流入説は中国の獅子舞、ライオン・ダンスともつながりがある可能性を示唆していますね。

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