歳神様と共食する御節料理が出来上がったら、大晦日も残り少ない時間になっているはずなので、歳神様をお迎えする前に腹ごしらえをしておきましょう。
年越しそばですね。
年越しそばの習慣は蕎麦文化と関わっているので比較的新しく、江戸時代の中期に入ってからと言われています。
当時、商家に毎月末尾に「三十日蕎麦」を食べる風習があり、当然、大晦日にも食べていましたが、その風習が商家だけでなく一般庶民にも伝わって大晦日だけに食べる習慣になりました。
なぜ蕎麦を食うか?
これも例によって語呂合わせ、蕎麦の特性を言い方に解釈した結果です。
・蕎麦は細く長いことから延命長寿につながる
・蕎麦は切れやすいことから1年間の苦労や借金を切り捨てて翌年に持ち越さないという願い
・蕎麦は痩せた土地でも育つので健康の縁起をかつぐため
・江戸時代に流行った脚気を治すには蕎麦が良いと言われていたので1年間に溜まった五臓の毒を落とすという意味(実際、脚気の原因となるビタミンB1不足は蕎麦で補うことができる)
などがあります。
でも、細く長くの人生なんて嫌だ、とか、切れやすいは縁に通ずる、など考えようによってはネガティブな部分もありますね…。