ドイツはサンタクロース発祥の地、オランダと隣国であることから聖ニコラオスをモデルとしています。
アメリカン・サンタクロースと異なるのはクネヒト・ループレヒトという男の召使いを連れていること。
クネヒトは召使いとか従者という意味で、ループレヒトは男性名というから、日本的には従者田吾作って感じでしょうか?
従者らしく、その出で立ちは黒や茶色のフードがついたローブを着ており、顎には真っ白い髭、手には大きな杖を持っており、存在そのものが不気味。
で、このクネヒト・ループレヒトは何をするのかというと、良い子に聖ニコラオスをモデルにしたサンタクロースがプレゼントを与え、悪い子にはクネヒト・ループレヒトが石炭の塊や小枝(親が悪い子のお尻をぶつための道具として)を入れていく、いわばクリスマスの汚れ役です。
この汚れ役のために別名「黒いサンタクロース」とも呼ばれています。
なんだかキリスト教特有のヒエラルキーを見せつけられているようで、あまり気分がよくありませんね。
イタリアのベファーナにしてもロシアのジェド・マロースにしても、それからドイツのクネヒト・ループレヒトにしても、宗教の名を借りて子供に恐怖を与え、教育するという方法はまったく同じ。
そして、この方法はヨーロッパだけでなく世界各地で見られる教育方法ですね。