魔女のベファーナ婆さん、すでに2000年以上も生きているのでなかなかすごい形相をしています。
とんがり帽子にギョロ目、鷲っ鼻に抜けた歯といかにも魔女っぽい雰囲気ですね。
ベファーナ婆さんが子供たちにプレゼントを贈るのは12月24日ではなく1月6日。
イタリアのクリスマスはキリスト降誕の12月24日に始まり、カトリック教会では主の公現を祝う顕現日で終わります。
その顕現日が年をまたいだ1月6日で、この日はエピファニアと呼ばれる公現祭になるため、ベファーナが子供たちにお菓子を配るわけですね。
イタリアでもプレゼントを入れるのは暖炉に吊るした靴下。
しかしベファーナは魔女の老婆だけにひねくれており、1年間良い子でいたらお菓子や玩具、悪い子だったら石炭を入れるといいます。
ただ、ひねくれているだけでなくいいところもあります。
ベファーナもアメリカン・サンタクロースと同じく煙突から家に入ってくるのですが、家に入った後、煤で汚れた床は必ず箒ではくそうです。
現在のイタリアではアメリカン・サンタクロースを見かけることもありますが、クリスマスシーズンになって店頭を飾るのは圧倒的にベファーナ婆さんと石炭の格好をした甘いお菓子。
確かに2000年以上生きている魔女の婆さんでは好々爺のサンタクロースでも勝ち目はありませんね。