仙台四郎を知っていますか?
本名は芳賀四郎と言います。
江戸時代から明治時代にかけて、仙台に実在した人物です。
商売繁盛の福の神として、その写真が仙台を中心にお店などに飾られています。
彼の幼少期は聡明な少年でしたが、川で溺れて生死の境をさまよってから知能障害となり、話すこともできなくなりました。
しかし根が優しく、いつも笑っていました。
街中のお店にほうきが立てかけてあれば勝手にその辺りを掃き、水が桶に汲んであれば勝手に水をまいていました。
不思議なことに彼が店先を掃除したり立ち寄ったりすると、そのお店は繁盛するのです。
それで福の神と言われるようになりました。
ただ、その噂を聞き付けてわざと店先にほうきを出しておいても、そのあざとさを見抜くのか、やって来なかったそうです。
本能で良いお店を見抜いていたのかもしれません。
その彼は今では『仙台四郎』と呼ばれ、仙台を中心に全国でも有名になっています。
いつも笑顔だった仙台四郎、彼の写真や人形を店に飾ると商売繁盛すると言われています。
商売は買うのも売るのも人です。
やはり情が一番大事です。
それを仙台四郎はわかっていたのでしょう。
繁盛する店を見抜いていたのではなく、人を見抜いていたのかもしれません。