初詣に行くと、神社によってはお神酒が振る舞われます。
お神酒とは、神様に供えたお酒のことです。
神社で参拝するとき、そこは非日常の世界です。
心身を清め、神様に会うのですから。
そこから日常の世界に戻る際、『直会』という儀式を行います。
これは、神様に供えたお神酒や食事などを体内に入れ、神様の力をお腹に入れて帰るのです。
そうして日常の世界に戻るのです。
直会は社頭参拝の初詣では改まって行いませんが、そういった意味でお神酒が振る舞われる神社もあるのです。
枡や杯でいただくお神酒は、それだけでも厳かに感じられます。
体の中が清められ、力が湧いてくるようにも感じるでしょう。
お神酒に使われるお酒は、清酒や濁酒が主です。
それらは、以前は神社で自家醸造されていました。
しかし、酒税法の規制改定のため、免許を持たない神社は製造できなくなってしまったのです。
それでも自家醸造にこだわる神社では、免許を取得して今でも作られています。
ただ、最近ではあまりお神酒を振る舞う神社はなくなってきました。
飲酒運転防止のためです。
その流れは仕方のないことかもしれません。
それでもお神酒は初詣に必要なものと考える神社もあり、お神酒を瓶に詰めて渡しているところもあります。
家でお神酒を戴けるのですから、運転も気にせずに神の力を体内に入れることができますよね。
初詣でお神酒を授かったら、厳かな気持ちで頂戴しましょう。