七夕の頃になると、笹に吊るされた短冊をよく見かけます。
人々は、短冊に願い事を書き、吊るします。
日本ではそれが風習になっていますが、この願い事は誰が叶えてくれるのでしょうか?
七夕とは、年に一度、織姫と彦星が天の川を渡って会うことができる日です。
元々二人は結婚していましたが、仲が良すぎて働かないので、天の神様が川の東西に分けてしまいました。
しかし、それを悲しむ二人の姿が不憫に思えて、年に一度だけ会うことが許されたのです。
この伝説は、中国から伝わりました。
織姫は日本では機織りを行う『棚機女(たなばたつめ)』に似ていることから同一視され、七夕という名前の由来になったと言われています。
そして笹に願いを書いた短冊を吊るす風習は、江戸時代にはありました。
ただ、これは機織りの得意な織姫にあやかって、自らも機織りなどの習い事が上手くなるよう頑張ります、というものでした。
願い事と言うよりは、誓いと言った方がいいかもしれません。
そこから芸事の上達を願うようになったのです。
このように、本来は七夕は願い事を叶えてもらうものではありません。
願掛けなのです。
ですから、願いを叶えるのは自分自身の努力です。
これから頑張ることを、織姫に誓いましょう。
織姫と彦星も年に一度しか会えない中、頑張っているのですから。