古代、日本に限らず世界中で神は抽象化、または偶像化されて存在していました。
この神様、厄介なことに目に見えなければ言葉も話しません。
そこで登場するのが神の言葉を民衆に伝える翻訳家。
巫女や呪術師、祈祷師などといった超自然的、超人間的な能力を持った人たちですね。
基本的に世界各地、このシャーマンが発する言葉はシャーマン自身の言葉ではなく、シャーマンを依代としている神の言葉となります。
このシャーマンが発する言葉は田植えの時期だったり、村長を決める要素だったり、隣村との戦いの日取りだったり、その停戦日だったり、と重要な決め事なわけですね。
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つまりシャーマンの言葉は絶対。
シャーマンを依代としている神様が良い事を言えば良い事が起きるし、悪い事を言えば凶事が起こると民衆は信じざるを得ませんでした。
これが世界各国における言霊の始まりです。
日本で言霊という言葉が登場したのは万葉集で、このなかに柿本人麻呂などが、日本は言魂の力によって幸せがもたらされる国、言霊の幸ふ国、と詠んでいたことから言霊という言葉が一般的に広まりましたが、もちろん、万葉集に登場する以前より巫女などシャーマン的存在がいたので、言霊的意味は深く浸透していたといえるでしょう。
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