日本には多くの温泉があります。
温泉に行くと、幾つもの効能が書いてあります。
地中から湧いてきた温泉には、鉱石やガスが溶け込んでいて、その性質によって様々な効能があります。
病気に効くというものから、病気の予防のもの、子宝を呼ぶというものまであります。
現在では温泉は日帰りや一泊ぐらいでも行くようなものですが、昔は病気の治療のために温泉に数週間も行くようなものでした。
平安時代には神事で使われていたりと信仰の対象にもなっていましたが、鎌倉時代に入ると医学的なものとされ、別府温泉には温泉奉行が置かれるほどでした。
あまり医療も発達していなかったため、温泉で傷が癒えることなどで聖地とされたのです。
温泉は傷や病気を治す場とされ、温泉場に長期滞在する湯治ができました。
一部の権力者のみで行われていた湯治も、江戸時代に入ると街道が整備されたことなどによって、一般の人もできるようになったのです。
今でも湯治は行われていて、湯治場を訪れる人は後を絶ちません。
湯治場は温泉街などと違って、娯楽的な要素はあまりありません。
食事も自炊が多く、宿にテレビがないところもあります。
だから、『温泉に毎日浸かれていいな』などと思ってはいけません。
療養のためのものなのです。
まるで病院のようですよね。
温泉にはいくつもの効能もあるので、湯治に行くのでしたらちゃんと相談して自分に合った湯治場に行きましょう。
気ままに行くと、効果がないばかりか、悪化させてしまう場合もありますので。