体験学習や地場産業振興センターで人脈が作れない、有力な情報が得られない場合、どうしても伝統工芸の職人への道が諦めきれなかったら、最後は直接、工房に行ってお願いするしかありません。
伝統工芸の作品がその工房1ヶ所でしか作られていない場合は選択の余地がありませんが、伝統工芸品の工房がいくつかあるのであれば、就職しやすいところを選びましょう。
どのような工房が就職しやすいのかというと、工房にある程度の職人がいて、しかも若い人のいるところがいいでしょう。
高齢者が1人で、あるいは夫婦2人でやっているような工房では、他人が入ることを嫌ったり教えるのが面倒になっていたりする傾向が見られます。
逆に若い人のいる工房は新しい熱意に対して好意的で、仮に就職を断られたとしても若い職人から有力な情報を得られることもあります。
もちろん高齢者の職人すべてが上記のような傾向にあるわけではなく、本当に熱意を感じれば後継者として育てる姿勢を見せる可能性もあります。
ただし、どちらの工房へ願い出るにしてもやはり給料は期待しない方が賢明です。
また始めてみたものの、辛いのですぐに辞めることになると、工房に迷惑をかけるだけでなく後から続く情熱のある転職組にも悪い前例を与えてしまうことになるので、熱意は真剣に表すことを心がけてください。