他の地場産業振興センターもご紹介しましょう。
三重県四日市市にあるのは公益財団法人の三重北瀬地域地場産業振興センターで通称「じばさん三重」。
敷地面積は約1,700平方メートル、建物延べ面積は約9,500平方メートル、地上7階に地下1階の堂々たる建物で、その中にはホールや展示室、研修室や視聴覚室まである地場産業の振興事業拠点となっています。
三重の地場産業で経済産業大臣指定の伝統工芸品は四日市萬古焼(ばんこやき)。
葉長石を使っていることから陶器と磁器の間の性格を持ち、耐熱性に優れていることが大きな特徴となっています。
とくに土鍋に関しては国内シェア7~8割を占めているほど有名で、また口が大きい豚の形をした蚊遣器の多くも萬古焼で作られています。
また鈴鹿墨も伝統工芸品のひとつ。
9世紀には早くも鈴鹿の山々に産出された松脂を燃やして墨を作ったといわれており、江戸時代には徳川紀州藩の庇護の下、家紋の墨染、紋書き用として発達しました。
現在も昔ながらの「型入れ成形」などの技法を用いて製造、全国の約30%を占める生産量を保持しています。
現在、とくに地場産業伝統工芸品に関する体験学習や説明会は定期的に行われてはいませんが、興味を持った人は一度、訪れてはいかがでしょう?