数ある伝統工芸品の中から自分に合った職種を選ぶためには実際に、その伝統工芸品の商品や作っている人たちの顔を知ることが大切です。
まずはその商品を探し出しましょう。
地場産業の伝統工芸品を探すのは、各都道府県にある産業振興センターに出向くのがもっとも確実です。
たとえば一般財団法人塩尻・木曽地域地場産業振興センター。
木曽漆器を始め、木工芸品や実用的な民芸品として有名な「お六櫛」など、さまざまな地場産業の商品が陳列されています。
「お六櫛」はカバノキ科の落葉樹、ミネバリを使用した櫛で、ミネバリには「オノ折れカンバ」という俗称があるほど固く粘りがあるといわれています。
櫛といえばツゲが有名ですが、「お六櫛」も負けないほど固いので女性の髪を梳くには最適な商品です。
親子三代にわたって使えるというのも頷ける話ですね。
また木曽路はそばが有名ですが、そば用品も多く、木曽漆器と合わせた蕎麦皿(ざるそばの器ですね)やこね鉢(蕎麦粉と水を最初に合わせる鉢で内部には漆の滑らかさが求められます)、木曽ヒノキを使った延し棒なども販売されています。
伝統工芸品の体験学習コーナーや詳しく知りたい人のための個別説明も行っているので、転職を希望する人には十分、参考になる場所です。