木桶、漆、和紙と日本の代表的な伝統工芸品の新しい形を紹介しました。
もちろんこれら3種類は注目されている中でも氷山の一角。
植物性油脂を使う和蝋燭(わろうそく)、日本独自のカットグラス工法による江戸切子や薩摩切子、解釈を広げれば日本酒や日本庭園まで入れることができます。
なんだか、いきなり日本の伝統工芸品が海外で注目されるようになりましたが、伝統工芸品が時代のムーブメントに即していることと同時に、経済産業省を中心としたクール・ジャパン政策がかなり後押しをしています。
クール・ジャパンの語源を1990年代のイギリスで流行ったクール・ブリタニアから引用したという、いささか安易なネーミングではありますが、コンテンツ産業と日本の伝統文化を積極的に海外へ進出させるという着目点には一定の評価が与えられると言ってもいいでしょう。
日本のアニメ文化が海外で評価されてジャパンクールと呼ばれた実績の尻馬に乗っかった、とか、伝統文化を低位な経済価値として求めている、とか、さまざまな批判もありますが、日本の伝統文化や工芸品が失われていくよりはマシ。
こうした時勢を考えると、伝統文化や工芸品の職人へ転職するには、今、かなりチャンスなのです。