京都にある貴船神社。
ここは縁結びの神様として人気の神社です。
縁結び祈願なども行っているので、多くのカップルや若い女性が訪れます。
しかし、それとは反対に縁切りを願ってこの神社に来る人もいます。
貴船神社に貴船大神が御鎮座されたのが、丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻だと言われています。
そのために、丑の日には縁日が催され、丑の刻には願をかけて祈願する人がいます。
そこから丑の刻参りが生まれました。
本来は願いをかけるだけでしたが、嫌いな相手を貶めようとする人もいました。
昔、その中に夫の浮気を悲しみ、丑の刻参りをしたけれど願いを果たせず、井戸に身を投げた女性がいました。
女性は鉄輪を被っていたために、その井戸は鉄輪ノ井と呼ばれるようになりました。
後に、その井戸の水を汲んで、縁を切りたい相手に飲ませると縁が切れると話題になったのです。
江戸時代頃は男性の方の立場が圧倒的に強く、妻から離婚を申し出ることもできませんでした。
そのため、離婚を望む女性がこの水を求めにきたのだそうです。
今でも鉄輪大明神の祀られている鉄輪社の横に、この井戸はあります。
しかし、水は枯れてしまっているので、汲むことができません。
それでも縁を切りたいと願う、多くの人が訪れます。
参拝者は自分で水を持参し、祈願して持ち帰り、その水を相手に飲ませることで縁が切れると言われているのです。
水の枯れた今でも、縁切り井戸として信仰する人が多いようです。
縁は切るだけではなく、切ったら次の縁を結ぶべきです。
井戸に祈願して縁が切れたら、次は貴船神社で縁結び祈願をしましょう。