神社の門が開かれ、全力で走り出す人々。
お正月のニュースで見たことがある人は多いのではないでしょうか?
兵庫県にある西宮神社は、えびす大神を祀るえびす神社の総本山です。
毎年1月10日の前後3日間で『十日えびす』という行事が行われます。
様々な祭事とともに、百万人を超える参拝者で賑わいます。
この神社の周辺では1月9日の夜は家から外出してはいけないという『忌篭り』という風習がありました。
そのあいだにえびす様が市中を廻るのだそうです。
午前6時に神社の門が開くと、その忌篭りが解かれ、皆が一斉に家から神社まで駆け上がったというのです。
その風習から福男選びは始まりました。
開門と同時に230メートル先のゴールを目指して、数千人の人々が全力でゴールを目指します。
一番にゴールした人がその年の一番の福男『一番福』とされ、3着までが福男と呼ばれるのです。
一着になると木彫りのえびす様の他に、お米1俵、日本酒4樽、ビール(もちろんヱビスビール)1年分と特製法被が貰えるのだそうです。
豪華な褒美ですよね。
しかし、それよりも『一番福』という名誉や称号がきっと駆り立てられる一番のものなのでしょう。
福男になったら何があるのか、なってみたいですよね。
その称号だけで目出度いようにも思えます。
最近では参加者が6000人を越えるので、開門地点の場所取りは抽選なのだそうです。
福男になるような人は、その時点で福がないとなれないのでしょうね。