「結婚式事情」カテゴリーアーカイブ

庶民と貴族で大きく違った平安時代

さらに遡って平安時代まで行くと今度は公家社会となり、婿を取ることでお家の安泰を図る婿取婚の時代になります。

ただし皇族と臣下との通婚を禁じること、という戸令(現在の民法のようなもの)があったので、誰でも男なら婿に入れるわけでもなかったようですね。

皇族は男性が女性の許に通い、女性が男性を生涯の伴侶と認めれば女性側の家から男性側の家に打診が行われ、男性側に婚約の意思があれば男性側から柳の枝の先に吊るした恋文を文使いが女性側に届け、女性側は親族がその恋文を見て婿と認めると、衣服など婿入り道具を文使いに持たせることでめでたく婚約が成立したそうです。

そういえば源氏物語の光源氏も左大臣の娘、葵の上の許に通っていましたね。

もっとも、この婿取り婚は皇族の話。 続きを読む 庶民と貴族で大きく違った平安時代

日本と同じく欧米的な結婚式を行う中国

日本の結婚式史は奈良時代、唐から流入した仏教の伝来から始まっています。

とはいっても現代の中国、すっかり西洋化の波にさらされているので当世結婚式事情は日本とあまり変わりがありません。

伝統的な中国漢族の結婚式は新郎親戚一族が楽隊を引き連れて盛大に練り歩きつつ新婦の実家に行き、そこで爆竹が派手に鳴らされて新婦の実家内に招かれます。

最初は新婦の実家で食事をし、それから新婦が新郎の実家に行って新郎両親に挨拶するという日本と同じ家婚でした。

現在、上海や北京など都市部で行われる結婚式は教会で挙式を挙げた後、ホテルや飲食店で披露宴という形式が一般的で、新郎新婦の入場や主賓挨拶、それから宴会が始まるというお馴染みのパターン。 続きを読む 日本と同じく欧米的な結婚式を行う中国

新居にお金をかける韓国の結婚事情

お隣といっても中国ではなく韓国になると、かなり日本と異なった結婚式になります。

もちろん西洋化の波による生活環境の変化は一緒で、結婚式も伝統的なものから本人同士が祝う教会式に変わってきていますが、大きく違うのはお金のかけ方。

韓国の結婚全般にかかる平均費用はなんと1129.6万円(韓国の新聞:中央日報調べ)だそうです。

これ、結婚全般、というところに注目ですね。

韓国の結婚式、意外とシンプルで挙式は媒酌人が新郎新婦を紹介し、祭壇の前で指輪の交換、それから新郎新婦の両親に挨拶と、挙式の時間は20分程度。 続きを読む 新居にお金をかける韓国の結婚事情

ラスベガス式結婚スタイル

アメリカ映画によく出てくるのがラスベガスのスピード結婚式。

紆余曲折したカップルがラスベガスで再び恋に落ち、深夜、怪しげな教会の神父の前で結婚宣言、そのまま結婚してしまうというコンビニエントな結婚式を見て驚いた経験を持つ人もいるでしょう。

アメリカは州によって結婚に対する法律が若干、違います。

ラスベガスにあるネバダ州は婚姻手続きが簡単なことからアメリカ中、さらに世界中から結婚式を挙げる人が訪れるため、今ではすっかりコンビニエント結婚式の聖地になっています。

婚姻手続き、ホントに簡単です。

まず婚姻の意思がある男女2人が役所に行って結婚許可証の申請を行います。 続きを読む ラスベガス式結婚スタイル

ドライブスルー結婚式まであるラスベガス

とにかく簡単なラスベガスの結婚式。

なにしろダウンタウンには結婚式を挙げる教会がレストランのように集中してあり、しかもモーテルのような派手なネオンサインを掲げています。

教会の名前も趣向を凝らしていて「Welcome Cupid’s Wedding Chapel」なんてハートに矢の刺さったネオンサインのあるお茶目な教会もあります。

結婚式がエンターテイメントであることに国境はありませんが、誰のためのエンターテイメントであるのか、そこでボーダーが引かれます。

ラスベガスの結婚式は完全に2人だけのエンタメですね。

もっとも簡単な結婚式はハンバーガーショップでお馴染みのドライブスルー挙式でしょう。

車に乗ったままで結婚式が挙げられます。 続きを読む ドライブスルー結婚式まであるラスベガス

アメリカも披露宴にお金をかける

アメリカの一般的な結婚式の流れが日本のチャペルウェディングとたいして変わらないのは、考えてみればアメリカが本家本元なので当たり前の話。

それよりも驚くのは一般的なアメリカ人の結婚式にかける費用です。

新婚旅行を除いた結婚費用の平均額は2,56,5000円!

意外に高いんですね。

この数字、アメリカの全国紙USATODAYが発表したものなので信頼性は高いのですが、その内訳を見るとやっぱり披露宴にお金がかかっています。

日本と違うのは披露宴に呼ぶバンドや司会者への謝礼金でしょうか。

披露宴では食事が終わると、あとは新郎父の挨拶などもありますが基本的に余興の時間になってダンスタイムが始まります。 続きを読む アメリカも披露宴にお金をかける

結婚式に厳格なバチカンのお膝元

キリスト教徒でもない日本人がキリスト教において宣誓するのが日本のチャペルウェディングですが、この原型を辿るとアメリカ経由でイタリアまで行き着きます。

イタリアは連邦国家なので南と北では結婚式の在り方も違いますが、共通しているのは教会で挙げる結婚式が厳格なこと。

なにしろカトリック総本山バチカン市国のお膝元だけに、教会での誓いには絶対的な力が働き、未だに建前上、離婚が許されていません。

ただし、離婚が許されていないのは教会結婚式を挙げた場合だけです。

イタリアには役所に必要書類を提出する法的な結婚と、その法的結婚を済ませたカップルが教会で神に宣誓を行う宗教的意味合いの強い結婚があります。

法的結婚のみの夫婦に限り、1970年代にようやく離婚が認められました。 続きを読む 結婚式に厳格なバチカンのお膝元

隠れた人気のクルーズウェディング

ラスベガスほどではありませんが、日本もバラエティ豊かな挙式スタイルが増えていきました。

そのひとつがクルーズウェディング。

定番とまでは行きませんが認知度は高くなってきましたね。

意外と安いことが魅力のひとつです。

東京湾日の出埠頭を母港としているクルーズ船「シンフォニー・クラシカ」は定員450名の大型客船ですが、これを50名貸し切りで総額130万円(税・サービス料込み)という低価格。

含まれるサービスは婚礼料理に飲み物、披露宴会場の装花一式に音響や照明代、新郎新婦の貸衣装もあるので、ほぼ、この価格で披露宴を行うことができます。 続きを読む 隠れた人気のクルーズウェディング

「えのすい」でサプライズウェディング

湘南ブランドは日本中のカップルの間で定番化されていますが、地元湘南や横浜でも高い人気を維持しているのが新江ノ島水族館。

この新江ノ島水族館を取り上げたワケはウェディングに大きく力を注いでいるからです。

新江ノ島水族館、通称「えのすい」の結婚式でもっとも特徴的なのが「水中ウェディング」。

「えのすい」のハイライト、相模湾の環境を再現した高さ9m、推進6.5m、底面積144平方メートルの大水槽にダイビングして水中結婚式を行い、水槽前に集まった家族や友人、親戚一同と記念写真を撮るというユニークな「魚前挙式」です。

一応、立会人はマイワシの大群や全長2mのシノノメサカタザメではなくマリンガールが行うとのこと。 続きを読む 「えのすい」でサプライズウェディング