トントン・マクートは中南米のハイチ共和国に残る民間伝承で「子供の誘拐魔」という意味。
ハイチは長くフランス統治化に置かれていたのでサンタクロースはトントン・ノエルと呼ばれ、クリスマスになると良い子にお菓子を運んできますが、悪い子の家にはトントン・マクートが来て麻袋に入れられ、連れて行かれるという民間伝承と外来風習が合体した存在です。
もちろん架空の存在ですが、これを現実にしたのが1957年に大統領就任したフランソワ・デュヴァリエ。
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混乱するハイチの中で独裁政権を敷き、国家財政を私物化すると反体制派を沈静化させるために国家治安義勇隊トントン・マクートを結成させます。
トントン・マクートのメンバーは犯罪者や困窮者、傭兵などで組織され、その行動にはすべて御社が与えられました。
つまりトントン・マクートのメンバーはどのような犯罪を行っても赦されるということ。
トントン・マクートのメンバーは略奪と犯罪を繰り返し、反体制派には無残な拷問を与え、国民を恐怖の底に突き落としました。
トントン・マクートはその後、クーデターによって解散させられましたが、現在でもその残党は政界に大きな影響力を持つと言われています。
ハイチは西半球でもっとも貧困な国。
サンタクロースも訪れない国です。
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